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掲載日:2018/08/10

500万人のギャンブル依存症

 2014年の厚生労働省の調査によるとギャンブル依存症の有病率は、男性8.7%、女性1.8%、全体で4.8%(536万人)であった。
 アメリカが0.42%、イギリスが0.50%、香港が2.20%、マカオが1.80%。シンガポールが2.10%であり、わが国のギャンブル依存症の有病率の高さは群を抜いている。

 ギャンブル依存症の診断基準(DSM-5)は①耐性(掛け金が増えていく)②離脱(ギャンブルをやめたりすると落ち着かず、イライラする)③制御障害(やめようとしても失敗する)④制御障害(ギャンブルをいつも考えてしまう)⑤制御障害(辛い気分の時にギャンブルをする)⑥社会障害(失った金を別の日に取り戻そうとする)⑦社会障害(ギャンブルにのめり込んでいることを隠すために嘘をつく)⑧社会障害(ギャンブルのために人間関係、仕事、学業などを犠牲にする)⑨社会障害(他人の金に頼る)である。8~9項目で重症、6~7項目で中等症、4~5項目で軽症というものである。
 ギャンブル依存症の最も顕著な症状は借金と嘘である。また手元に1万円あると、ギャンブルをして何倍にでもできるという妄想的確信といえるような思考のもとギャンブルをする。多額の借金のため家族は肩代わりする。清算すると再びギャンブルが再開され、家族の貯金がなくなるまで肩代わりは続く。子どもが進学をあきらめざるを得ないこともある。家族は何もかも信用できなくなり、混乱し、バーンアウトし、家族関係が破綻することも珍しくない。
 
 治療は、精神療法・集団療法が主となりギャンブルをとめ、思考、感情、家族関係を含めた人間関係を健康なもとのすることが目的となる。自助グループ(GA)も有効である。
 法的規制も重要である。パチンコ・スロットは遊技とされ行政はギャンブルとは認めていない。また、統括する機関は、パチンコ・スロット―警察、競馬―農水省、競艇―国交省、競輪・オートレース―経産省、宝くじ―総務省、スポーツくじ―文科省とバラバラであり、一貫したギャンブルに対する施策はとられていない。その上カジノが加われば・・・・。課題は大である。

[出典]

[執筆者]西山クリニック 西山 仁

[監修]公益社団法人 愛知県医師会

手遅れになる前に、適切な治療を受け依存を断ち切りましょう。

カジノ法案も成立し、今後の課題は山積みです。

[このページの内容に関する留意点]

ご紹介している健康情報は2018年8月時点のものです。

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