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掲載日:2017/03/21

日常生活に重大な影響を及ぼす「睡眠時無呼吸」とは?

睡眠中にのどが狭くなって起こる異変、睡眠時無呼吸を紹介します。

睡眠中に一時的に息が止まる、「睡眠時無呼吸」をご存知でしょうか。この症状には睡眠時にのどが狭くなるため起こるもの(閉塞性睡眠時無呼吸)と、脳から「息をしなさい」という指令が呼吸器に伝達されないため起こるもの(中枢性睡眠時無呼吸)があります。ほとんどの場合は閉塞性によるものです。

では、なぜ睡眠時無呼吸が起こるのでしょうか。人は眠ると筋肉がゆるみ、のどが狭くなります。そうすると、空気の通り道が狭くなるのでいびきをかき、ひどい場合はのどが閉塞して息が止まります。息が止まると血液中の酸素が足りなくなり、二酸化炭素が増えます。それらを脳が感じとると、眠りが浅くなり、急に呼吸が再開されます。しかし、また眠りが深くなると息が止まってしまいます。こうして、無呼吸と呼吸を繰り返すことになるのです。

睡眠時無呼吸が起きると、呼吸を再開するために浅い眠りを繰り返すので、深い睡眠がとれません。睡眠の質が悪くなり、日中に耐え難い眠気に襲われます。これが続くと、仕事や学習に集中できない、交通事故を起こすなど、日常生活に重大な影響を及ぼします。さらに血液中に低酸素状態が起こり、それに動脈硬化が加わると、不整脈、心筋梗塞、脳卒中などの重病になることがあります。

息の通り道である鼻やのどが狭くなる状態は、無呼吸になる危険性を高めます。以下のような人は、睡眠時無呼吸になりやすいので注意しましょう。
・のどが狭い人
肥満(首に脂肪がついてのどを圧迫する)、下顎が小さい、扁桃肥大、舌が大きいなど
・鼻づまりのひどい人
アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、鼻中隔わん曲症など

年齢別では、中高年の男性に多い傾向があり、飲酒や喫煙も、症状を悪化させる要因です。心臓病の人や人工透析中の人においては、中枢性無呼吸を発症することもあります。

睡眠時無呼吸を診断するには、まず耳鼻咽喉科で鼻、のどの閉塞状態を診てもらいましょう。次に、睡眠中の呼吸状態の検査をします。これはポリソムノグラフィー検査「PSG」が一般的です。この検査は、入院して全身に様々なセンサーをつけて眠り、睡眠中の呼吸状態、脳波、筋電図、心電図などを測定します。睡眠時無呼吸だけではなく、いろいろな睡眠障害の鑑別診断ができます。PSGのように詳細な結果は得られませんが、自宅でできる簡易検査もあります。

治療法は様々なものがあります。持続陽圧呼吸療法「CPAP」は、寝るときにマスクを鼻に装着して、空気を送り込む機器で呼吸を補助するというものです。はじめは違和感がありますが、装着がうまく出来るようになると、極めて有効な治療法です。

また、肥満の解消や睡眠時の姿勢など、生活習慣の改善も治療の1つです。他にも、空気の通り道を確保するために、マウスピースを使用して下顎を前に突き出してのどを広げたり、鼻づまりの原因となるアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などを治療することも有効です。鼻の手術により鼻づまりの改善を図るほか、のどの手術ではアデノイド切除術、扁桃摘出術、軟口蓋形成術などでのどを広げるといった外科療法もあります。

それぞれの人に適した治療法があるので、いびきがひどく、無呼吸の心配のある方は専門医へ受診しましょう。

[出典]

「みみ・はな・のどの病気 睡眠時無呼吸」企画制作:愛知県耳鼻咽喉科医会、監修:日本耳鼻咽喉科学会愛知県地方部会、後援:愛知県医師会、2017 を基に作成

[監修]公益社団法人 愛知県医師会

睡眠時無呼吸は日常生活に影響を及ぼします。

[このページの内容に関する留意点]

ご紹介している健康情報は2017年2月時点のものです。

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