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掲載日:2017/08/28

発達障害について知ろう!

発達障害特性を知り、生きづらさを支えることとは?

 最近メディアなどで「発達障害」という言葉をよく耳にするようになりました。これまでは知的な遅れや身体の麻痺など固定的な発達特性を持つ知的障害や身体障害を「発達障害」とよんでいました。そのような障害を持つ子どもたちにも学習の場を与えようと特殊学級や養護学校が作られてきました。
 しかし21世紀になりこうした発達障害概念が大きく変わることになります。知的にはあまり問題なく普通学級にいるが、発達特性が凸凹しているために不適応を呈す子どものことを、発達障害を持つ子とよぶようになったのです。
 知的に遅れのある子どもたちも発達障害ですが、知的に遅れがない子どもたちの中にも様々な発達特性のために生きづらい子どもがいることが意識されるようになってきたのです。教育や福祉の場面ではこうした問題意識から「特別支援教育(2007)」や「発達障害者支援法(2005)」などが制定されました。
 このような発達障害観が生まれてから発達障害と定型発達の境界があいまいになってきました。現在、発達障害の代表格といわれる自閉スペクトラム症やADHDについていえば、程度の差こそあれ、全人口の1割か2割にそうした特性があるといわれています。
 では現在、発達障害をどのように「診断」しているのでしょうか。杉山先生という発達障害の専門家は、発達障害特性を「発達凸凹」と呼び、その特性のために「不適応」を呈した時、初めてそれを「発達障害」とよぶべきだといっています。
 発達障害特性は生来的な特性ですので成長によって大きな変化は起こりません。周囲の家庭や職場、地域の人がそうした特性を理解し、保護的に接してくれれば、発達障害特性を持っていても生きづらさを感じない生き方ができるようになります。彼らの発達障害特性を周囲が理解せず阻害的に働けば、彼らはその特性故に生ききづらさを抱えることになってしまいます。
 現代の「発達障害」の問題を考える際のキーポイントは、生来の発達特性を治すことではなく、彼らの持つ発達特性を知り、彼らの生きづらさ支えることにあるのです。

[出典]

[参考文献]
発達障害のいま 杉山登志郎著 講談社現代新書(2011)

[執筆者]
医療法人大髙クリニック 大髙 一則

[監修]公益社団法人 愛知県医師会

精神科クリニックにおける発達障害診療の現状と課題   中山書店 2015

「発達障害」は特性について理解を深め、支えることが大切です

[このページの内容に関する留意点]

ご紹介している健康情報は2017年8月時点のものです。

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