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掲載日:2017/12/20

傷を消毒や乾燥で治すのは間違い。正しい処置できれいに修復を

皮膚疾患やスキンケアの相談が行われた「皮膚の日」。講演会を中心にレポートします。

日本臨床皮膚科医会は、1989年に11月12日(イイヒフ)を「皮膚の日」に制定しました。今年も全国各都道府県でイベントを開催。愛知県では11月5日に「皮膚の日」愛知県民の集いが行われました。29回目の開催となり、歴史の長い催しです。

今年は、名古屋市立大学医学部皮膚科講師の加藤裕史先生を迎え、「皮膚科医が教えるきずのきれいな治し方」をテーマに講演が行われました。加藤先生のお話しによると、昔からよく言われている傷の治し方の中には、間違っているものも多いようです。

例えば「傷は消毒して、ばい菌の繁殖を抑えた方がよい」というのは間違いです。傷があると皮膚のバリアがないため、消毒するとばい菌だけでなく、皮膚の細胞まで死んでしまいます。すると、傷はさらに深くなり、治りにくくなってしまうのです。傷を負った場合は、まず水道水などで洗い流すのが正しい処置になります。

また、古代ギリシャの時代から「傷は乾燥させて治す」と言われてきましたが、これも間違い。傷口からしみ出す体液は、皮膚の再生に重要な役割を果たします。この自然の治癒力を活かす湿潤療法の有効性が、20世紀半ばを過ぎてようやく認識されはじめました。現在では、湿潤環境を維持して治癒を促進する創傷被覆材(そうしょうひふくざい)も数多く市販されています。

ただし、壊死組織がついた傷、感染を起こした傷、出血が止まらない傷に、創傷被覆材を貼るのはナンセンス。このような場合は、医療機関を受診した方がいいでしょう。愛知県皮膚科医会の理事を務める皮膚科専門医の渡辺薫医師も「皮膚の悩みはひとりで抱えず、専門医に診てもらい、適切な処置を受けた方が治りは早い」と話しています。

加藤先生は傷の治し方だけでなく、年齢別のスキンケアについても、実症例などを交えながら、効果的な方法を話されていました。来場のみなさんも熱心に耳を傾け、講演後の質疑応答も盛況でした。このような場は、最新の正しい医療情報を知る絶好の機会。ぜひ、他のイベントにも積極的に参加してみましょう。

[監修]公益社団法人 愛知県医師会

講演を行った名古屋市立大学医学部皮膚科講師の加藤裕史先生。

講演に聞き入る参加者のみなさん。

[このページの内容に関する留意点]

ご紹介している健康情報は2017年12月時点のものです。

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